ジブリ関係

ふとふり返ると―近藤喜文画文集

ふとふり返ると―近藤喜文画文集

ジブリ作画監督などをしていて、『耳をすませば』で映画初監督、そして47歳の若さで亡くなった近藤喜文の画文集。とても好きなんです。先日、とうとう注文してしまった。
日常生活の中で、人が、ふっと見せる、人間らしさ、その人らしさ、人生。そんな一瞬を見事に切り取り、躍動感あふれる愛らしいタッチでつむぐ。下に挙げる本の中に出てきますが、高畑勲監督『火垂るの墓』と宮崎駿監督『となりのトトロ』の二本立てを作るときは、どちらのチームが近藤氏を得るかでもめにもめたそうな。その逸話も納得の一冊。よく見れば、楽しいことは日常にあふれているのだ。…と、いくら文で説明しても仕方ないので、興味ある人は見てみてください。貸しますし。

映画道楽

映画道楽

こちらはジブリのプロデューサーとして宮崎・高畑両氏を支えてきた鈴木敏夫氏のエッセイ。映画好きはもとより、ものを作る人、広告に興味がある人は読むと面白いと思う。「いま」に敏感だし。
私は『踊る大捜査線』の面白さがひとかけらも分からなかったのだが、鈴木氏の指摘で納得した。普通だったら殴りかかったり罵倒するところを、この映画では、冷静に話し合う。これが現代なのだ、と。で、このように汗をかいて体を動かした経験がないから、若いアニメーターは動きを描けない。これは危機である、と。ほー。