休息

そう簡単に気持ちの切り替えは出来ないし、いざ羽を伸ばして気分転換にあけくれるような度胸も甲斐性も無い。うまくガツっと休めないあたり、まるで一昔の日本人そのまんまだが、仕方が無いので、ほどほどに怠けつつ程々に働く。
銀行に用を済ませに行って、失礼ながらそこまでキレイではないおねえさんの、綺麗な仕事ぶりを眺めているとか。郵便局に用を済ませに行って、待ち時間に本を読んでいるとか。読み終わったので、さっそく人にあげちゃうとか。
卒論の、資料は集めて読みはしないとか。営業メールの、一部は送って大多数はうっちゃっとくとか。
そして、バイト先の駅に早めに行って、モスバーガーでフィッシュマリネバーガーを食べてコーヒーを飲みながら、ばななを読んでいるとか。それだけでも、けっこう満たされる。
面倒なことは後回し…というのは、今も昔も日本人そのまんまか…。
こんなどうでもいい日常でも、とりあえず記しておこうと思うのは、読んだばななの一節を借りれば、「ささやかな抵抗の試みを永遠の中に刻みつける、それだけのこと」なんだろう。