太りたい

東京タワーから見る風景に東京タワーが無いように、自分の視界に自分は入らない。
夜、下から眺めた東京タワーはきれいだけど、自分の姿を下から見上げると、なるほど、たいそう貧相だということに気づいた。アゴがこけて、首も細くて、ワケワカンナイことをワケワカンナイ動作を添えて喋ってる。なるほど、これなら人は寄り付かんわい、と妙に納得した。
必要と機会があって、自分の写真やら動画やらを見る機会があったのだが、嫌なもんだ。
映像は雄弁である。「真実」を映すとはいわないが、その場にひとつの「現実」を作り出す。そう、動いてるんだもの。動いている…。付随する情報やら感情も、当然わいてくる。
あきらめて、マシになる努力をしていくしかないんだろうと思う。