茶番

「歳をとると感受性が弱くなるのではなく、過去の記憶に照らして類似のものは脳が流した処理をしてしまうので、過去の経験値が高ければ脳が反応しないだけです」と言った人がいるのですが、さてはて。近頃面白いことがない。面白いと思っても、過ぎ去った後にすぐつまらなくなって、面白いと思ったことを後悔するくらい。「言うほどお前は歳をとってないだろう」という冷静なツッコミはさておき、どれも茶番に思えて仕方ありません。「あー、あほらし、オレは関わりたくない」と思いつつ、もしくは「ま、こんなもんだろ」と偉そうなことを思いつつ、ふと振り返ると自分のしていることも大して変わりは無く、いや、むしろ大したことなく、なるほど、ということは世の中大体が茶番劇なのか、というとんでもない帰納法的結論。
正月にテレビの中で見慣れた刑事が、「えー、もしかすると私は、とんでもないまちがいを犯していたのかもしれませんー」と言ってたが、結構そんな心境にも近い。が、今さらどこまで戻ればいいのか分からない。
@某企業のセミナー。グループで自分のことを紹介しあっていると、「やる気ないっていうのがテーマなんですね」と突っ込まれた。ちなみに、「深く知ると面白そうですね」とも言われた。知らないほうがいいよ、面白くないから。ついでに言えば、べつに深くもない。
やる気ない、すぐ飽きる、すぐ諦める、すぐ疲れる、執着がない、執念がない、すぐ忘れる、物事を深く考えない、あたりが自分のテーマなのか。よって就活も、本番シーズンを前に既に飽きてしまったし、大体が核となるものがないので、このとおりの不埒なありさまで面目ない。だから苦手なんだって、不確定なことを真面目に考えるの。
せめて「すぐ忘れる」のや「執着がない」のを逆手にとって、過去の栄光も失敗も茶番劇も捨て去って、次に何するかをまともに考えていたいものである。