20世紀少年

20世紀少年―本格科学冒険漫画 (20) (ビッグコミックス)

20世紀少年―本格科学冒険漫画 (20) (ビッグコミックス)

今さら紹介するほどもないヒット作ですね。Monsterの時も「やられた!」と思ったけど、20世紀はそれを上回った。(最近冗長ですけどね)。
21世紀を迎えるにあたって、20世紀を再検討しようという切り口がいい。で、私としては、元ネタが分かってしまってとても楽しい。思いつくままにいうと、大阪万博三波春夫、「大脱走」、少年探偵団(地球防衛軍のテーマソング)、「ショーシャンクの空に」…。第7巻で、「君は第17特別収容所転勤ぐらいで…」というセリフがある。これはB・ワイルダーの「第十七捕虜収容所 [DVD]」を意識していると思うのだが、さすがに邪推かネ。あいにく、プロレスとロックはよく分からない。
あと、勉強しているナァって。キリスト教の成り立ちとか、たぶんちゃんと調べてる。
そして、何と言っても見せ方がうまい。山ほど出てくるキャラクター、単発で出てくるゲストのような登場人物、過去と現在、もろもろをカットバックさせながらテンポよく見せていく。作者の頭の中どうなっているんだろうね。相当緻密な構成が元からあったような、でもそれだけではない勢いもあり。