白い巨塔

白い巨塔 DVD-BOX 第一部

白い巨塔 DVD-BOX 第一部

白い巨塔(7) [VHS]

白い巨塔(7) [VHS]

上記は2003年に放映された唐沢寿明主演作。ようやく今日最後の3話を観られた。下記は、それからさかのぼること25年、1978年から制作された田宮二郎主演。田宮版は少しつまみぐいした程度。
いかに年寄り臭いとはいえ、私も一応平成を生きる若者なので、唐沢版の方がしっくりくる(先に観たしね)。ツッコミどころもあれど、現状況でよくこんだけ骨太の作品を作ったと思う。見せ方うまい。役者陣もなかなか。テーマもよい。(もう古くなってしまったが)インフォームドコンセントを主眼において、広く世間に知らしめた意義は大きいはず。あとは、台詞回し。「自信がない人間は偽善に走る」、「ヤケ酒は二流の男のすることよ」「じゃぁすぐ君の部屋に行こう」「それは三流の男のすること」「一流は何をしたって一流だがね」、「付き合うのに理由は要らないが、別れるのには要る」、「お金にならない涙は流さない主義なのに…」など。
で、田宮版。母親が「田宮田宮」とうるさいので観てみた。なるほど、背も高いし、存在感が圧倒的だ。(ちなみに田宮は本作を撮り終えた後猟銃自殺)。そもそも、田宮以外にも出てくる役者出てくる役者がふてぶてしいというか、肝が据わっているというか、年配と言うか。単純に役者の歳が違うのか、昔の人はやはり老けてたのか、東西の文化の差か。また、撮り方が、言うなれば「絵のついたラジオドラマ」。良し悪しはともかく、基本的に演出らしい演出は殆どなく、役者同士のセリフ劇がメイン。最近の過剰演出に慣れていると、やはりちょっとぬるい気はしてしまう。そのぶん役者の魅力というか存在感には圧倒される。