えっせい

だんしとわたし

先日古い友人の結婚式に出席して、久しぶりに会った高校の友人と話していたら、当時の私の印象というと「落語を聴いていた」ことだという。なるほど、どうして興味を持ったのかよく覚えていないが、同級生から志ん生の後生鰻など借りていた記憶がある。 映画…

多事暴論4 "Blue Color"

ワールドカップですね。会社でも、先日入った床屋でも話題はもちきりのようで。 個人的なことを言えば、先日の強化試合をちょっと見るとか、開幕戦を前半だけ眺めるとか、ちょこちょこ視聴なので、やれどうだと偉そうに語る資格はない。 フランス大会に出場…

多事暴論3 ありや、なしや

たとえば、大衆という言葉を使う人を信用しない。 銀行員が一律同じ髪型をしていた頃ならいざ知らず、いや、恐らくそんな当時でさえ、一様で均一な集団などあったものか。今日日そんなざっくりした議論をされても困る。あるならそれは「公約数」で、たとえば…

多事暴論2 龍馬はどこへゆく

だいぶ前の話になるが、実家に帰っていたときに親が見ていたので、一緒に大河ドラマ『龍馬伝』を観ていた。例年以上に大河が話題になっていて、あっちこっちで龍馬龍馬、今こそ龍馬みたいな流れですしね。 で、相変わらず小学校で習ったような歴史ストーリー…

多事暴論 日本語が亡びるとき

日記めいた内容は完全にmixiの方に移行したし、いつの頃からか本や映画の備忘録ばかりになり、ブログ名の「おきらく」も「放談」もどこかへ行ってしまっているが、たまにはちょっと、論理性も根拠もうっちゃって、思いつくままに書きなぐってみようと思う。 …

知る、倖せ、嫉妬

「TSUTAYAってやっぱり蔦屋重三郎に関係あるのかな?」と聞かれて、 「どうでしたっけ?」と言いながら、携帯でGoogle検索しようとしていたら、 「すぐ調べる癖、昔から変わらないね。当時は辞書だったけど」と言われた。 なるほど、偏りはあるものの概ね好…

再掲・冬空

何度も書いている気がするが、元来寒いのは嫌いではない。 「あぁ涼しい」という瞬間よりも、「あぁあったかい」と思う瞬間の方が、私には貴重で好きなのだ。寒空の下、コートを着込んで、マフラーをして、それでも顔は冷たくて寒くて、酢でしめた魚のように…

ここにいるぜぇ

突然だが、モーニング娘。の現メンバーを、一体何人言えるだろうか。 自分がますます流行りに疎くなったから分からないのか、さすがに人気に翳りがでて名前が売れなくなったのか、どうやらそれすらも判断できないくらい歳を重ねてしまったが、彼女達がデビュ…

結末

のだめのドラマが、スペシャル版で帰ってくるという。 昨年、妹と連続ドラマを観ていて、続編はあるだろうかという話になったとき、私は、「パリ編は前半と違って見せ場が続くわけじゃないし、ロケ代もかかるから連続ドラマにするのは難しいんじゃないか。で…

黒と白

小さい頃、親戚の知人くらいのツテで、プロ野球の始球式をさせてもらったことがある。場所は神宮球場、捕手は勿論、古田敦也その人である。 折りしもヤクルト全盛時代。その立役者である古田は、恐ろしい強肩で盗塁を阻止し、首位打者に輝き、オールスターで…

本を出す際お世話になった学生団体に頼まれて、インタビュー映像を撮ってもらったことがあった。次回のイベントで使うのが目的だった。 映画サークルにも在籍している友人は、嬉々としてビデオカメラを回し、私は妙なハイテンションで思いつくままに喋った。…

楽器

なんのひねりもなく、ただただ「楽器が弾ける人はうらやましい」という話をしてみよう。 私がいた幼稚園には文化祭のようなものがあって、組(クラス)ごとに合奏や劇を発表する。もはや何の曲だったか記憶にないが、私の担当は木琴だった。さすが園児向きの…

鬼押出し浅間園

浅間山といえば、言わずと知れた活火山である。長野と群馬の県境に位置し、噴火すると、南麓の避暑地軽井沢に降灰することもあるという。最近では2004年9月1日、21年ぶりに爆発して活動を再開した。その頃山陽を旅行しており、広島でニュースを聞いた記憶が…

幼稚園の頃、チャボの絵を描いた。 念のため字引きで確認すると、チャボは矮鶏と書き、「鶏の小形品種の総称。尾羽が直立し、脚は短い。愛玩用。(以下略)」だという(大辞泉)。 記憶は随分あいまいだが、たしか部屋の真ん中に茶色いチャボがいて、そのま…

梅は咲いたか

100円均一で、土鍋を3つ買ってきた奴がいたという。 「きいてくれよ、土鍋が100円だよ」「うん、100円はすごいよね」「俺3つも買っちゃったよ」「3つは要らないだろう」「…だって、100円だよ?」。 好きなエピソードである。人間がもつあやふやな部分をよ…

 池脇千鶴

映画『大阪物語』(1999年市川準監督)は、一風変わった幕開けを見せる。主人公がカメラに向かって自己紹介を始めるのだ。あれは川の土手だったか、草むらに座った少女が、そう、記憶が確かならこんなセリフだ。「私の名前は霜月若菜。冬の寒い日の、あの霜…

平日の昼日中の公園といえば、訪れる人の多くは小さな子供連れである。 私の半分くらいの背丈しかない子供たちを見ていると、本当に1つの生命体なのだろうかと信じられなくなる。照れくさいもんだから「子供欲しいなぁ。早く養ってもらいたいよ」とつぶやく…